Enśe atelier
ラウンドファスナーのお話。
2017/07/14

皆様、こんばんは!
以前より、終了をお知らせ致しております素材「キップレザー」。
今までEnseを陰で支えてくれていた大切な存在です。
そんな「キップレザー」への思いをメンバーそれぞれがblogにて書き綴っておりますが、
生憎と私はEnseの中でもまだまだ新人。。
Enseに入社する前、バッグのパタンナーとして、Enseのお仕事に関わらせてもらっていた頃に
「手触りの良い革やなぁ」という思いはあるものの、語れる思い出も少なく、、なので、
今回の「ラウンドファスナー」のお財布のお話しはバッグ・お財布のメインデザイナーM氏の
言葉をお借りして、書き綴って参ります。
Enseのブランドを立ち上げてから、一番最初の方に作られたのがこの「ラウンドファスナー」。
『あえてシンプルなものにしたい』という思いから、今の形、とてもシンプルで上品なお財布に仕上がりました。
シンプルに、とは言え、そこはデザイナーの腕の見せ所、通常のラウンドファスナーのお財布では
『あまりしていないであろう』ということをしています。
ここからはちょっと専門的なお話し。。
革を伸ばした時に、よく伸びる方向と伸びない方向があります。通常曲げて仕上げるパーツは曲がる方向と
伸びる方向を同じにしてカットするのですが、あえて逆の伸びない方向にカットしています。
そうすることで、ふっくらとした「ふくよかなお財布」に仕上がっています。
M氏曰く、『お金が入っていなくても、入っているような贅沢な気分になれるお財布』。
一時期はメンバー全員がこのラウンドファスナー、試作段階で失敗したものを使っており、
レジで並んだ時にはお揃いな感じがちょっと恥ずかしかったそうです。。笑
(こちらが当時メンバーが使っていたもの。それぞれに使い込まれて良い表情です。)
このキップレザーの素材のお財布、バッグと違い手に触れる回数が多いこともあって、
本当に人それぞれの表情に変わるのだとか。初期の頃には、よくお客様が『こんな風になったよ~』と
ラウンドファスナーのお財布を見せに来てくださっていたそうです。
今でもラウンドのお財布の他、キップレザーでのお作りのお財布を見せてくださるお客様も、、
本当に人それぞれ、その方らしい表情を見せて頂けるのを楽しませて頂いております。
(上がメンバー使用のもの。下が新しいもの。並べてみると違いがよくわかります。)
使い始めはマットでも、使い込むほどに本当に良いツヤが出るキップレザー。
このラウンドファスナーのお財布、一般的なものよりも少しサイズが大きめで、
クラッチのようにも持てたり、通帳が入るサイズなので、特に女性のお客様から
支持のお声を頂きます。
つい先日には、男性のお客様から「パスポートって入ったりしませんか?」とのご質問が。。
手持ちでパスポートがなく、パスポートのサイズをお調べして「入りそうですね、、」と
なったのですが、blogにての回答で申し訳なくではございますが、
この場をお借りして試してみました。。
入りますかね…?
入りました!
ちょっと嬉しい発見でございます。
お声を頂けたことでラウンドのお財布の新たな一面を見つけることが出来ました〇
ご質問頂き、ありがとうございました!
それでは、本日はこの辺りで、、