Enśe atelier
one strap & oxford -DELMONACO 高級ライン-
2017/10/29

5周年を迎えるEnse。
ご縁のあるシューズブランド「 DELMONACO 」さんより
新しい靴たちが登場いたします。
今までのものよりも少し高級なライン。
思わずうっとりと眺めてしまうような、、とても美しい靴たちです。
待望のメンズシューズ「 ワンストラップ 」と
レディースシューズ「 オックスフォード 」
この2つのデザインについて、デザイナーの花谷ご夫妻、
本日は旦那さまにお話しをお伺いしております。
もともとは紳士靴のフルオーダーのお仕事をされていたそうですが、
少しずつキャリアを重ねるにつれ、少しずつ自分たちと同じような人に、
性別を問わずご購入いただける靴を作りたいという思いが強くなっていき、
奥さまとのご結婚を機に男性・女性向けのパターンオーダーの
靴づくりを開始されたそうです。
今回お取り扱いとなるワンストラップシューズとオックスフォードシューズは
パターンオーダー時代のその当時から作り続けられているデザインで
DELMONACOさんの代表作ともいえる靴たちです。
それまで紳士のドレスシューズしか作っておられなかったので、
その強みを活かしつつ今の服装にマッチし、さらに服装を新しい見え方にしてくれる
デザインを作りたいという思いからこの2つのデザインを作られたそうです。
それぞれのデザインについて込められている想い、
ここは旦那さまにバトンタッチをして、、それではお願いいたします!
まずはオックスフォードシューズから、、
「女性のためのオックスフォードシューズは紳士のドレスシューズの要素を
なるべく削ぐことがないように心がけています。
最近はやりのマニッシュな靴は女性にフォルムや素材感などを合わせているものが
ほとんどのように感じていて、それは何の違和感もなく
女性が履くことができるものだと思うのですが、
このデザインで感じて頂きたいことは紳士靴特有の素材、フォルム、デティールが
相まって生まれるエレガンスです。」
「最もフォーマル度の高い、かしこまったオックスフォードというデザインを
紳士靴そのままに女性用に作っているので、軽やかな優しい印象は全くといってないのですが、
そういうある意味女性にとって違和感のある、
しかし美しさにあふれたものを身に着けて頂くことにより、
より女性らしさを引き立たせてくれ、かつ美しさが共鳴し、
とても奥行きのあるコーディネートが生まれると思っています。」
続いてワンストラップシューズ、、
「男性のためのワンストラップシューズを作り上げる際、
それと合わせることで今までの服装を新鮮に見せてくれる靴を、という思いがまずありました。
そこで、先のオックスフォードシューズとは逆に女性的なデザインを
男性に履いて頂くことでそれが可能になるのでは、と思いこのデザインを着想しました。」
「実際にワンストラップシューズを履いた時に感じて頂けることとしては、
まずストラップのみで足を留めることで生まれる不思議に快適なフィッティング、
そしてベルトから続く、くるっとしたラインから覗く足の甲の面白い見え方だと思います。
紳士靴の特にフルオーダーでは、お客様一人一人に合わせてラスト、パターン、底付けを修正、
選択していきます。
そういうある種限定的なアプローチをすることで、より深い濃厚なものづくりが
可能になるのですが、このワンストラップシューズでは、そこから学んだものづくり
としての上質さをベースに、よりフィッティング、スタイリングを限定しない
広がりのあるデザインにすることができたと思います。」
クラシックなドレスシューズをベースに特に”美しさ”を意識されて作られている
「オックスフォード」と「ワンストラップ」。
誤魔化しのきかない直球、ストレートな黒靴ということで、
アッパーのレザーもきめ細かさや粘りなど、
美しい靴として履いていっていただくためにこだわり、
DELMONACOさんがオリジナルで作られたカーフ(仔牛の革)が使われています。
ここでちょっと裏話?
この2つのデザインのラスト(靴型)には名前が付けられているそうです。
オックスフォードは『Cherbino』(ケルビーノ)
モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」の登場人物から名付けられているそうで、
「ケルビーノは役の上では男性で、それを女性が演じるズボン役
(宝塚歌劇団の男役のようなもの)といわれるものです。
女性のための男性的なデザインを作るラストとして
私の中でしっくりきたのでそう名付けました。」
対するワンストラップは『Pinkerton』(ピンカートン)
プッチーニのオペラ「蝶々夫人」の登場人物から名付けられています。
「当時はピンカートンという音の響きと、ラストのフォルムがマッチしていた
という理由で名付けただけだったのですが、よく考えてみると西洋から見た日本を
舞台にした数少ないオペラだったことに気づき、西洋の製靴技術を学び、
日本で靴づくりをしている私たちになんとなく似ているなと思い、
最近は妙にシンパシーを感じています。」
お2人のブランド名「 DELMONACO 」もオペラ歌手の”マリオ・デル・モナコ”から
名付けられています。
靴づくりの技術はもちろんのこと、デザインからコンセプト、そしてラストのお名前まで、、
お2人の鋭い感性に改めて驚きと、だからこそこれほど洗練された美しい靴が
生み出されるのだなと。。
最後に一言お願いします。。!
「履けば履くほど美しくなる靴に仕上がっていると思います。是非、お試しください!」
DELMONACOさま、今回もお忙しい中ではありましたが、
靴づくりに込められた情熱、想い、を感じるお話しありがとうございました!
5周年のイベントに向けて、新しい靴たちが加わります。
何度も繰り返しにはなってしまいますが、、本当に”美しく””格好良い”靴たちです。
実際にご覧いただき、その雰囲気を、佇まいを感じていただければ幸いです。
イベントは今週末、今は準備で楽しく大忙し?なEnseでございます。。